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シール、ガスケットとは(3)

「最先端に乗り遅れない5分トピック!」シール技術情報 について

前回はシール概論として、シールの定義とシールの分類を説明しました。
今回は、シール理論の続きです。

3.シールの理論(続き)

Oリングにつぶし代を与えることにより接触圧力(反発力)が発生します。
この圧力によりシール(密封)することができることになるのです、したがって、つぶ
し代を増やす(溝深さ:Hを小さくする、またはOリングの太さ:d2を太くすることにより変えられる)ことや逆にすることにより減少できることも理解できると思います。

この接触圧力は、このつぶし代以外に使用するゴム材料の硬さを変えることにより変
化させることもできます。

通常シールとしてはゴムの硬さは70が一般ですが、90にしますとこの接触圧力も大き
くなります。
Oリングの場合、一般には硬さ70が使用されています。しかし、用途が固定用と限定されますと、硬さを90にすれば接触応力が大きくなり密封機能が良くなります。

また運動用では、密封機能と同時に抵抗力が大きくなると困る場合もあるので、硬さ
70を使用します。

現在ゴム硬さの規格が変わり、従来使用されていたスプリング硬さは廃止され、
タイプAデュロメータが使用されています。
(将来はIRHDという硬さがメインとなります)


3.Oリングの 自封性
Oリングには自封性という機能があります。
初期に与えたつぶし代による接触圧力がP’となります。(最大の値)(図1)

Oリングの密封性について
【図1】Oリングの密封機構
次に密封すべき圧力P がO リングにかかるとこの圧力により図2 のように最大の接
触圧力はP+P’となります。
密封圧力が導入されたことになります。
シールの漏れ防止機構について
【図2】Oリングの密封機構
したがって、常に最大接触圧力は密封すべき圧力より高くなり密封できる仕組みです。
このことを自封性といいます。
Oリングのつぶし代をOリングの太さで割った値がつぶし率といい%で表現します。
JIS B 2406「O リング取付溝部の形状・寸法」では、JIS B 2401「Oリング」用の溝
寸法を決めていますが、このつぶし率はOリングの太さにより異なりますが(太さが
小さい方が大きなつぶし率にしている)約8%から30%となっています。
(続く)
ガスケットについての関連リンク
高精度の金型不要バイトン製大径Oリング コードリング(Cord Ring Seals)
各種機器の固定部および運動部のパッキンとして最も数多く使用されているシールのひとつです コードリングのサイズと製作可能材料

NKリングについて(その2)
NKリングは、ふっ素ゴム製OリングをFEPのジャケットで完全に包んだシールです。

NKリングの寸法は 太さのシリーズには
1.60,1.78,2.00,2.50,2.62,3.00,3.53,4.00,4.50,5.00,5.34,5.50,5.70,
6.00,6.35.6.99,8.00,8.40,9.00,9.52,10.0,11.0,12.0,12.7

製造可能内径は、太さにより異なりますが、5.0mm 以上です。

NKリングについてのカタログや技術資料のご要求はご一報ください。
コタニ株式会社
本社:神戸市中央区八幡通1-1-19
TEL:078-251-5300 FAX:078-252-1158

シール、ガスケットとは(2)

「最先端に乗り遅れない5分トピック!」シール技術情報 について

前回はシール概論として、シールの定義とシールの分類を説明しました。
今回は、シールの分類の続きです。

2.シールの分類(2)

運動用シール
(パッキン)
回転動用
Oリング、Xリング、スリッパシール、オイルシール、グランドパッキン、メカニカルシール、ラビリンスシール
らせん動用
Oリング、Xリング、スリッパシール、オイルシール、グランドパッキン
往復動用
Oリング、Xリング、Dリング、スリッパシール、Tリング、パッキン、 Uパッキン、カップパッキン、フランジ、パッキン、Wパッキン、グランドパッキン、ワイパリング
その他
ベローズ、ダイアフラム
固定用シール
(ガスケット)
Oリング、角リング、金属中空Oリング、金属Cリング、非金属ガスケット、金属ガスケット、メタルジャケットガスケット、渦巻形ガスケット、液状シール
以上のように分類できます。

また別の見方をしますと、
スクィーズタイプ(squeeze type)
  - つぶし代を与えて使用するタイプ
    (代表にはOリングがあります)
リップタイプ(lip type)
   -リップ形状を持っているタイプ
    (代表にはUパッキンがあります)
単純圧縮などのタイプ
    (代表には金属ガスケットがあります)

個々の形状紹介はここでは省略させてもらいます。
もし興味のある方は、日本規格協会発行の密封装置選定のポイントを参照ください。
(JIS使い方シリーズ)

3.シールの理論
なぜ、シールが漏れを止めることが出来るかと言う理論になりますと、少し話しは難しくなりますので、ここでは非常に簡単なOリングを代表シールとして、説明します。
Oリングの太さ:d2 mm
溝深さ:H mm
とすると下図のようにOリングにつぶし代が発生する。
Oリングのつぶし代=d2-H(mm)
シールの漏れ防止機構について
(続く)
ガスケットについての関連リンク
固定部および運動部のパッキンとして最も数多く使用されているシールのひとつです Oリングの密封機構
耐薬品性・耐熱性に優れたシール材に関連する記事 テフロン完全被覆Oリング(NKリング)について

NKリングについて(その2)
NKリングは、ふっ素ゴム製OリングをFEPのジャケットで完全に包んだシールです。
NKリングの使用可能条件
圧力:7Mpa 以下
温度:-35~+200℃

NKリングについてのカタログや技術資料のご要求はご一報ください。
コタニ株式会社
本社:神戸市中央区八幡通1-1-19
TEL:078-251-5300 FAX:078-252-1158

シール、ガスケットとは(1)

「最先端に乗り遅れない5分トピック!」シール技術情報 について

弊社は、シール全般を扱っている商社です。 今回から、しばらく連続してシール全般についてやさしく説明していきますので、ご期待ください。

第一回目として、シールの定義などから始めます。
英和辞典によれば、
Seal:標章、印鑑、封印、封、密封材、封じ、アザラシ(動物)など
と確かに、密封という言葉があります。


1.シールの定義

シールの定義は日本工業規格JIS B 0116「パッキン及びガスケット用語」に「流体の漏れまたは外部からの異物の侵入を防止するために用いる装置の総称」 となっています。

あとで、パッキンとガスケットの分類などは説明しますが、いずれにしてもシールは国内では、密封装置と訳して表現することもあります。
シールは各種の油空圧機器に組み込まれており、その存在さえ知られていない場合がほとんどです。
しかしながら、ほとんどの機器においては、そのシールの優劣がその機器の機能を左右させるものであり、重視されようやく認知されてきた感があります。

最近は各油空圧機器の性能のレベルが上がると同時にシールに要求される特性がますます厳しくなってきました。
特に、油圧用途では、高圧化、耐久性また空気用途では、高速化、耐久性などがあります。当然のことながら、漏れゼロ要求は基本的な項目です。

2.シールの分類
シールの種類(分類)には、用途別、構造形状別、材料別などの方法がありますが、まだ確定されていないのが現状です。
その理由は、数多くの種類のシールがあり、分類が困難になっているからでしょう。

用途別で、大きく分類しますと、
シール
  ・運動用シール(パッキン)
  ・固定用シールガスケット)
となります。

運動用シール: 往復運動、回転運動、らせん運動などの箇所の密封に用いられる運動用シールをパッキン(packing)と呼ばれます。

固定用シール: 静止箇所の密封に用いられる固定用シールをガスット(gasket)と呼ばれます。

(続く)
ガスケットについての関連リンク
ノンアスベストシートで工業用部品から地球環境を考えます ゴム・樹脂の一般的な物性 一覧
耐熱性を改良した画期的なノンアスベストシートガスケットに関連する記事 テスニット(ノンアスベストシートガスケット)について

NKリングについて(その1)
NKリングは、ゴム弾性のリングを継ぎ目のないふっ素樹脂ジャケットで完全に包んだシールです。
既存のゴムでは使用できなかった化学薬品などのシールとしてすばらしい性能を発揮します。

NKリングについてのカタログや技術資料のご要求はご一報ください。

リングの特殊ハウジング(溝)について

あり溝寸法についての規格などはありません。
シールメーカ独自の設計がなされていますので、採用に関しては、個別に相談してください。

特に小断面のOリングでは、あり溝の加工が極めて困難な関係で溝の設計はできますが、使用しないほうが良いでしょう。(溝加工が可能ならば別ですが)
また、最近半導体用途で、相手面と接しないよう構造(金属タッチを避ける)では、通常のあり溝の設計とは異なりますので、ご注意ください。(各社のカタログなどで定めているものは、通常完全に面タッチする構造となっています)


ゴム材料によっては、Oリングのつぶし率をアップさせたいと思われる場合には、単純に溝深さを浅くさせることになりますが、溝断面積とOリングの断面積との関係で制限があります。                              そのために入口の幅を大きくすることは、飛びださい目的ですからできません。                       したがって、溝のコーナの角度などを変えることなどを配慮することになります。(コーナの角度は45°以下の加工は極めて困難になりますので、注意ください)
難しい設計になりますので、シールメーカと相談して決めてください。
1部のメーカのカタログでは、半あり溝も紹介されています。

 

この半あり溝は、溝加工の点では、加工しやすいメリットがあります。
ただし、脱落は、通常のあり溝ほど効果は良くないと思われます。
半あり溝において、どちら側にあり溝構造にするかは(図では左側になっています)、圧力方向とは逆側に設けることになります。(図では右側からの圧力が掛かることになります)
シールメーカのカタログなので、掲示されているあり溝寸法は、微妙に異なっていますので、注意ください。
以上のほかに個別に設計する場合には次の事項が基礎となります。
使用温度 2)化学的膨潤
断面積比率(空間率また充填率)
つぶし率 5)あり溝構造


(続く)

  fax1.jpg
 

 図 半あり溝の構造

 


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